更年期障害のあらわれ方は環境も左右する?

 50代になると約9割の女性は、大なり小なりなんらかの更年期症状を感じているといいましたが、ただし、その感じ方には個人差があって、治療を受けなければ日常生活に差し支えるほど症状の強い人もいれば、ほとんど苦にならないくらい軽い人もいます。この差はいったいどこからくるのでしょうか?

 

 卵巣機能は、多少早いおそいの個人差はあるとしても、みんないつかは衰えてきます。衰え方の軽い人重い人の差はありません。それなのに、なぜ更年期障害の出方には重い軽いの差が出るのか不思議ですが、これは主に環境の違いとそれへの対応の仕方の違いからくるものです。

 

 更年期を迎える年代といえば、女性の人生においてもいろいろ深刻な問題が起きてくる時期です。たとえば、自分や夫の両親が年老いてきて、介護したり、みとったりしなければならないこともあるでしょう。また、手塩にかけて育ててきた子供が就職や結婚で家を出て、心の支えを失ってしまうこともあります。このころは夫のほうも定年を迎える年齢ですから、家で夫と二人になって、あらためて夫婦の関係が問い直されることもあります。仕事でキャリアを積んできた女性の場合は、体力は衰えてくるのに反して、職場での責任は年相応に重くなってくるでしょう。中間管理職が受けるストレスの大きさは男性と少しも変わりません。それに加えて、自分自身の健康にも不安が出てくる時期です。このように更年期は体だけでなく、精神的にも悩み多き年代なのです。

 

 ところで性中枢がある間脳の視床下部は、脳の中でも最も高等な働きをする大脳皮質の支配も受けています。そのため、悩みごとがあってこの大脳皮質がストレスを受けると、視床下部もその影響を受けて変調をきたします。このようにして、大きなストレスをかかえている人ほど、更年期障害が強く出やすいのです。

  • 2014/02/03 10:59:03